断熱材
環境や、住む人に最適な断熱材を
心地よい暮らしに欠かせない、家づくりのポイントの一つ。
自然素材の中にも様々な断熱材があります。
天然の羊毛で、
断熱材も呼吸する
断熱材を入れる際も石油化学製品は使わず、羊毛を使用します。ウール断熱材の特徴は一切接着剤を使わず、シックハウスの原因となる「ホルムアルデヒド」を含んでいません。ウールは繊維が縮れているので、内部に空気を蓄えることができ、外部の空気の進入を防いで高い断熱効果が得られます。さらに水中や空気中では腐らないため、カビも生えにくく、強い耐久性もあります。防音性にも優れ、燃えにくいといったメリット満載の自然素材です。
羊毛断熱材の特徴
- POINT 1. 優れた断熱性能
- ウールブレスは熱の伝わりにくさを示す「熱抵抗値」が非常に高いことから、長期優良住宅の次世代省エネ基準等級4に対応しています。
- POINT 2. 内部結露と無縁
- ウールブレスは調湿作用があるため、周囲の湿度を約55%に保ちます。湿度が60%以下になると体で水分を採るダニは死滅するため、清潔です。
- POINT 3. ホルムアルデヒドを一切含まない
- ウールブレスは一切の接着剤を使わないため、ホルムアルデヒド等の化学物質を含みません。逆に化学物質を繊維内に吸着し、再放出しません。建築基準法に基づくF☆☆☆☆シックハウス対策の規制対象外製品です。
- POINT 4. 濡れても乾きが早い
- ウールは撥水性があり、繊維の表面はいつも乾いた状態に保持されています。2004年新潟豪雨水害でウールブレスは泥水に浸かったにも関わらず、撥水し乾いて元通りになったので修理工事の際にも再利用することができました。
- POINT5. 耐久性が高い繊維
- ウールは水中や空気中では腐らず、カビが生えにくいといった特性が断熱材としての耐久性を高め、長きにわたって住まいへの安心と快適さをもたらします。
- POINT6. 防音性に優れる
- ウールは防音性に優れ、室内の反響音や屋外の騒音を抑える働きがあります。
- POINT7. 難燃性で燃えにくい
- ウールは発火しにくく、延焼しにくい繊維です。その性質を評価され、ボーイング社の飛行機の内装、新幹線のグリーン車のカーペットや座席、さらに消防服にもウールが使用されています。
- POINT8. 防虫剤は天然岩塩を使用
- ウールブレスに使用されている防虫剤「オクトボー」は天然の岩塩から抽出された防蟻剤であり、殺虫剤ではありません。オーストラリア連邦科学産業研究機構の試験結果で、オクトボーは半永久的に虫の侵入とカビの繁殖からウール断熱材を守ることを証明しています。
天然の木質繊維
セルロースファイバー
セルロースファイバーは、天然繊維で出来た断熱材の一種です。1950年代にアメリカで開発されて以来、その断熱性能の高さから世界中に普及しています。新聞紙をリサイクルして作る再生品であるため、資源の枯渇の心配もなく、製造時エネルギーがほとんど必要ありません。細川木材では、きめの細かい布を壁全体に張り、柱と柱の間にセルロースファイバーを吹き込みます。
セルロース
ファイバーの特徴
- POINT 1. アスベストを一切含まない
- セルロースファイバーは、回収された新聞古紙を主原料に防熱・撥水性能を付加しており、アスベストを一切使用していません。安心してお使いいただけます。
- POINT 2. アメリカで60年の実績
- 安全性で厳しい米国において60年の実績を誇るセルロースファイバーは、欧米諸国が発祥の地で、米国で最も多く使用されています。
- POINT 3. 断熱性&防火性
- セルロースファイバー断熱材の主原料は新聞紙等の古紙ですが、ホウ素系の添加剤によって難燃処理することで、約1000℃の炎でも表面が焦げるだけで燃え広がりません。万が一の住宅火災時には延焼を遅らせ、また主原料が新聞古紙なので有害ガスの発生もなく、人命を守ります。この防火性を最大限に活かし、国土交通大臣「防耐火構造認定」を数多く取得しています。
- POINT 4. ダブルの空気層で断熱性能が高い
- 動かない空気は最も熱を通しにくく、一般の断熱材は、その繊維間に連続気泡として、多くの動かない空気を持っているのが特長です。一方、セルロースファイバーは天然木質繊維を原料として造られており、繊維の絡み合いによる連続気泡の他に、繊維の中にも多くの動かない空気泡を抱えています。そのため、二重の空気の層がダブル効果を発揮し優れた断熱性能を発揮します。
- POINT5. 吸音・防音性能
- 繊維自体の空気泡により、入射した音エネルギーを熱エネルギーに置換する作用があります。それに加えて繊維同士が絡み合う事により、厚い空気の層を保持しています。この二重の空気の層がダブル効果で音を吸収しますので、他の断熱材と比べ非常に吸音に優れています。
- POINT6. 撥水性・吸放湿性能
- 撥水処理がなされている為、雨もれがあっても水がセルロースファイバーを通り抜け天井板に達するため、無機質繊維のように水を吸って天井が落ちるようなことはありません。また、セルロースファイバーは木質繊維のもっている吸放湿性により表面結露、内部結露を防ぐのに大きな効果があります。
- POINT7. 壁に施工しても、沈みが少ない
- セルロースファイバーは、木質系繊維を繊維がいたむことがないように充分解繊された綿状の材料で、沈みの少ない商品です。沈みによる断熱層の厚さ減少が少ないので、断熱効果の低減は僅かに抑えられます。
木から生まれた
ウッドファイバー
ウッドファイバー(木質繊維断熱材)は、環境と快適さを兼ね備えた、多機能エコ断熱材です。蓄熱性が高く、急激に出入りする熱をコントロールして、年間を通して温度変化の少ない室内環境をつくり出します。また、高い吸放湿性能をもち、調湿性能にも優れています。さらに調湿性能が高く結露が出にくいウッドファイバーには高い防カビ効果があるなど、優れた性能を多数持ち合わせています。
ウッドファイバーの特徴
- POINT 1. 吸音という、健やかな環境づくり
- 音を吸収し反射させないことを吸音といいます。ウッドファイバーは、繊維系断熱材で多孔質材料のため、細かい穴に音を取り込み、中で拡散させることで音を吸収します。その優れた吸音性能が、話し声やテレビの音をはじめ、屋外からの車のエンジン音といった生活騒音の軽減にも効果を発揮します。
- POINT 2. 温度変化の少ない快適な室内環境をつくる
- ウッドファイバーは蓄熱性が高く、急激に出入りする熱をコントロールすることにより、年間を通して温度変化の少ない快適な室内環境をつくり出すことができます。ウッドファイバーの高い吸放湿性能は、壁の中の結露発生を抑制し、大切な家を長持ちさせる効果があります。
- POINT 3. 調湿による家の耐久性向上
- 結露は、外気温と室温の差が大きくなると発生します。結露が家の壁の中に発生すると、カビやダニ、腐朽菌、シロアリの発生につながることもあり、家の耐久性や住む人の健康に悪い影響を与えます。ウッドファイバーには高い吸放湿性能があります。吸放湿性能が高いとされているセルロースファイバーや羊毛よりも、壁内部の結露の発生を抑制し、室内の湿度環境を快適に保つことができます。
- POINT 4. 高い防火性能を発揮
- ウッドファイバーの原料である木には、燃焼時に表面が炭化して延焼を防ぐ特性があります。また難燃剤を添加し防火性能をより強化しています。
- POINT5. 冬の壁は暖かく、夏の壁はひんやり
- 輻射式暖房とは、薪ストーブ、ペレットストーブ、蓄熱ヒーター、オイルヒーターなどの輻射熱を利用した暖房のことです。太陽の光が暖かいように、暖房器具から出る赤外線により暖かくなります。輻射式暖房器具によりウッドファイバーの入った壁が温められると、壁に蓄えられた熱が放出され、じんわりとした暖かさが持続します。断熱材の性能は熱伝導率で評価されることが一般的ですが、熱容量の差も大きく影響します。熱容量が大きいと壁に蓄えられる熱も大きくなり、外気温の変化に対しての応答が遅くなるため、家の中の温度変化が小さくなります。
- POINT6. 地球温暖化防止に貢献
- 木は光合成により大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収して成長しています。こうして大きく育った木を伐採して新たな木を植えることでCO2の吸収をより進めることができます。さらに、伐採した木が木材や木製品になっても炭素は固定化されたままです。つまり木材を利用することは地球温暖化防止につながるのです。